※この記事は投資初心者向けの記事です。その点をご了承の上、お読みください
皆様こんにちは。リラ吉です。
今回は初心者向けの株式投資のお話をします。私自身、まだまだ投資初心者のヒヨッコですが、だからこそ投資初心者の気持ちはわかります。
投資初心者がよく悩むのは「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」のどちらを重視して投資をするべきかです。
私はポートフォリオを見て頂けますとわかりますが、両方やっています。そんな私が出した結論は「どちらを重視するかは人による」になってしまいます。ただそれは私は下記のように考えているからです。
「単純に利益を大きくしたいならキャピタルゲイン(個別株)」
「利益はそこそこ大きくしたい、でも個別株ほどストレスを感じたくないならキャピタルゲイン(インデックス)」
「ストレスなく、また少しずつ不労所得が欲しいならインカムゲイン」
ではこのように考えたのはなぜなのかをお話ししていきたいと思います。
目次
「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」とは
まず前提として「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」が何なのかわからなければならないのでこの二つの意味について解説します。
株式投資で得られる利益には「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」があります。
インカムゲインとは
一般的に「インカムゲイン」とは利息・配当よる収益のことです。
例えば
銘柄 | 株価 | 年間配当 |
A社 | $100 | $5 |
このような銘柄があるとします。あなたはこのA社の株を$100で購入し、持っているだけで毎年$5の配当が得られます(正確には$5から税金が引かれますがここではわかりやすくするために考えないものとします)。
この$5が「インカムゲイン」というわけです。
なので「インカムゲイン」を狙う方は配当を出している銘柄を購入する必要があります。
キャピタルゲインとは
では「キャピタルゲイン」とは何でしょうか?これは株式等を売却した際に発生する利益の事です。
例えば
銘柄 | 購入時の株価 | 現在の株価 |
B社 | $100 | $200 |
このような銘柄があるとします。あなたはB社の株を$100で1株購入しまし、今その株は$200になっているとします
では今売ったらあなたはどれほどの利益を得られるでしょうか?これは当然$200-$100で$100の利益です(ここでも正確には税金がかかりますが考えないものとします)。
この得た利益$100が「キャピタルゲイン」です。
「キャピタルゲイン」を狙う方は配当を出していない銘柄を購入することをおすすめします。理由は配当金はその会社の利益から出しています。
仮にA社とB社の利益が100億円あるとして、その100億円のうち50億円を配当に使い、残りの50億円を設備投資などに使っているA社と、100億円すべてを設備投資に使っているB社ではどちらが成長し、株価が上がりやすいでしょうか?
おそらくB社のほうが株価は上がりやすいと思います ※全ても会社がそうというわけではありません
利益を大きくしたいならキャピタルゲイン
利益を大きくしたいなら「キャピタルゲイン」をおすすめします。理由は上手くいけば「インカムゲイン」より圧倒的に多い利益を得ることが出来ます。
ここでは「キャピタルゲイン」についても個別株を購入する場合とインデックスファンドのETF購入する場合で分けたいと思います。
リスクが高くても利益を大きくしたいなら個別株
リスクが大きくてもとにかく利益を得たい。億り人になりたいという方は個別株をおすすめします。つまりある企業の株を買って、上がるのを待つということです。
理由については初心者なりの経験上ではありますが、私の3月のポートフォリオを見ると、1株$176.75で10株購入したことがわかります。
Tesla社の株(以下TSLA)が2021年3月31日の終値で$667.93になっていました(正確には購入株数は2株でしたが1:5の株式分割があったので現在は10株になっています)
TSLAは自社株以外では私が初めて購入した株で、購入日は2020年2月7日です。約1年間で株価は3.7倍になりました。
もし私が2021年3月31日の終値でTSLAを売ったとすれば、利益は$4,911、利益率277%になります。
「インカムゲイン」で得られる利益率は株価に対して平均して年2~4%、5%を超えると株価に対して配当が多すぎるのでちょっと怖くなります。
このTSLAの1年間で上がった277%のキャピタルゲインと年数%のインカムゲインでは比較になりません。
なので利益を大きくしたいならキャピタルゲイン、特に個別株がおすすめですが、ここには落とし穴もあります。
それは「リスクが大きい」ということです。一つの企業に投資するわけですから、その企業の業績が悪くなったり、不祥事が起きれば株価は暴落するわけです。
例えばですが
BlackBerry(BB)
GameStop Corporation (GME)
上記のチャートですが、どちらの銘柄も2020年に大暴騰し、その後暴落しました。
もし、暴騰する前にこれらの銘柄を購入していれば、億万長者になれた可能性もあります。
しかし上がっている途中、あるいは上がり切った後に購入した場合、大損した可能性もあるわけです。
もちろんこれは極端な例です。
例えば同じようにキャピタルゲインが狙えるCrowdStrike(CRWD)は
このように順調に上がってはいます。
とはいえ、どんな会社でも株価が下がる可能性を秘めています。1社に集中して株を買うということはその会社と良い時も悪い時も運命を共にするようなものです。これはリスクが高いです。
リスクが高いのは嫌という方はキャピタルゲイン狙いの個別株への投資は控えるべきかと思います。
また、今後上がっていくであろう銘柄を選ぶ必要がありますが、これはとても難しいです。「【読書感想】バフェットの財務諸表を読む力の内容・感想」で書いたようなファンダメンタルやチャートを見るようなテクニカルな銘柄の調査が必要になります。
なので、銘柄を選ぶのが難しい、やりたくない、怖いという方もキャピタルゲイン狙いの個別株投資は控えるべきかと思います。
では「リスクが大きくなく、銘柄選びをしないでいい方法がいい」と思う方はキャピタルゲイン狙いの投資は出来ないのでしょうか?
そんなことはありません。そんな方にお勧めなのがインデックス投資になります。
利益はそこそこ大きくしたい、でもリスクが大きいのは嫌ならインデックス投資
上記の通り、キャピタルゲイン狙いの個別株投資の難しいポイントは①1社に集中してリスクが大きい ②銘柄選びが難しいということでした。
つまり、①1社ではなく分散して投資できる ②銘柄選びが簡単であればいいのです。これができるのがインデックス投資です。
インデックス投資とは正確に言えばとある指数(TOPIXや日経平均、NYダウなど)に連動するようにした銘柄に投資するということですが、これではわかりませんね。
簡単に言えば「企業の詰め合わせ(ETF)に投資する」ことです。
例えばバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)という銘柄は米国の上場企業の約3,500社の詰め合わせです。この銘柄1つを買うということは間接的に米国の3,500社すべて、つまり米国全体に投資をするようなものです。
上記の通り、1社ではなく分散して投資したいわけですが、VTIのような銘柄を買えば間接的に数千社に分散して投資できるので一つ目の問題は解決です。
しかし、この詰め合わせに投資したとして、1,2社が暴落したとしたらどうなるでしょう?
答えは「たいして変わらない」です。
これは皆さんの髪の毛が3,500本あると思ってください。そのうち1,2本が傷んだとしても見た目は変わらないでしょう。それと同じです。
なので個別株よりリスクが小さく済みます。暴落があるとすればコロナショックのように多くの企業にダメージがあるような場合です。ただそれも時間とともに回復します。
また、銘柄選びも個別株ほど難しくはありません。この世にある企業から1社選ぶより、国や地域などの詰め合わせを選ぶ方がずっと楽ですから。
しかも大体人気の銘柄(詰め合わせ)は決まっています。VT、VTI、VOOあたりです。
VTは世界47国、約8,000銘柄の詰め合わせです。つまり世界全体に投資する銘柄というわけです。チャートについては下図の通りです。
VTIは米国の上場企業の約3500社、つまり米国経済そのものに投資する銘柄です。チャートは下図になります。
VOOはS&P500という指数に連動する銘柄です。簡単に言えば米国企業のトップ500社に投資する銘柄です。こちらもチャートは下図になります。
どの銘柄もコロナショックまでは順調に上がり、コロナショックで下がり、そしてまた回復しました。チャートを見てもリスクが低いことがわかりますね。
欠点は上記の例のように1,2社がダメージを受けても大きな影響はないですが、その逆もそうで、1,2社が暴騰しても大きな影響は出ないところです。
先ほどの髪の毛の例でいえば3,500本の髪の毛のうち1,2本ものすごく艶が出ても見た目が変わらないのと同じです。1つで8,000社に間接的に投資しているVTのような銘柄だとさらにですね。
なので詰め合わせを構成している数が大きければ大きいほど(=分散されていれば分散されているほど)リスクが低くいですが、逆に伸び方もなだらかになります。
ただ私は少しずつでも人類は確実に進歩していくと思っています。なので全世界、あるいはその世界を引っ張る米国に対するインデックス投資は多くはないかもしれませんが確実に利益を得る方法であり、確実に利益は出ると思っているためストレスも少ない投資だと考えます。
他の注意点としては特定のファンドが選んだグループに投資する「アクティブファンド」ようなものもあります。インデックス投資をしようとして、間違ってアクティブファンドが選んだグループに投資しないようにするというくらいです。日本の証券会社からは買えないですが、ARK社のETFが有名ですね。
ストレスが少なく、また少しずつ不労所得が欲しいならインカムゲイン
ストレスなく、また少しずつ不労所得が欲しいならインカムゲイン狙いがおすすめです。つまり配当を出してくれる銘柄を購入し、配当金を貰いながら買い足し、さらに配当金を貰いということを繰り返す方法です。
これは一番ストレスが少なくて済む方法かと思います。というのも、キャピタルゲインほど株価の上がり下がりを気にしなくていいからです。
気にするのは暴落しないかどうか、配当を出し続けていて、なおかつ配当を上げているかどうかです。流石に暴落したらダメージが大きいですし、配当をやめられては困るので。
なので投資対象は①継続して配当を出してくれる銘柄 ②継続して増配している銘柄 ③下落にしにくい銘柄になります。
よく名前が挙がるのがProcter & Gamble(PG)ですね。この会社はよく見かけますが、洗剤などを売っている企業です。
まずこのPGは継続して配当・増配をしている銘柄です。
そしてこういった生活必需品を扱っている企業が暴落に強い企業になります。新型コロナウィルスが流行っても流行らなくてもみんな服は洗濯するかと思います。なのでどんな状況でも売り上げは出ると考えられます。
他にもCoca-Cola社やJohnson & Johnson社なども暴落に強いです。安定しているというわけですね。
キャピタルゲイン狙いの個別株は良くも悪くも振れ幅が大きいです。ものすごく上がる可能性も高いですが、ものすごく下がる可能性も高いです。インカムゲインが期待できる個別株は逆に安定していて、配当を出している分、設備等に投資できないためか株価が暴騰しにくいものが多いです。
またインデックス投資ではありませんが、詰め合わせに投資するような銘柄もあります。
例えばバンガード・米国高配当株式ETF(VYM)は高配当の企業400社の集合体です。VYM1つに投資するということは、間接的に400社に投資するのと同じ意味合いを持ちます。
インデックス投資のところでも書きましたが、分散されていれば分散されているほどリスクは低くなります。なのでVYMのような高配当でリスクが個別株より低い銘柄は非常に良い投資対象になります。
ちなみにですが、私がインカムゲイン狙いの投資をやっている理由は「嬉しいから」です。
働いている方ならわかると思いますが「働かなく点もお金がもらえる」「投資したお金が勝手に働いてお金を儲けてくる」って嬉しくないですか?
私は毎月配当金を貰えるように銘柄を購入していますが、毎月配当金がもらえると嬉しくなります。
基本的には得た配当金を使ってまた銘柄を購入し、さらに配当金を増やすという戦法を取っていますが、そのお金で食事をしてたり、光熱費を払ってもいいわけです。
配当金が増えれば増えるほど毎月やれることも増えますので、結構楽しいですよ。
ただ欠点としては最初は少ししか配当がもらえないということです。もちろん最初から数百万円投資すれば最初から多くの配当がもらえますが、私のような小額から徐々に投資していく方は最初は数ドルしかもらえません。
そこから徐々に買い足していき、配当金を増やしていくので少しずつ不労所得が増えていきます。
なので、少しずつでもいいから不労所得を増やしたいという方にはおすすめな方法です。
ちなみにですが、インカムゲイン狙いの投資法についてはバフェット太郎様の書籍「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」がおすすめです。
下記リンクからアマゾン、楽天のページに飛べますので、ご参考になれば幸いです。
まとめ
以上がそれぞれの方法についてですが、この中の1つをやってもOKですし、全部やってもOKです。
私はどの方法も好きなのですべてやっています。キャピタルゲインで利益を増やしたいので個別株投資をやっていますが、リスクを考えてインデックス投資もやっています。また、不労所得も欲しいのでインカムゲイン狙いの投資もしています。
大事なのは自分にとってなにが向いているのか、どういう目的、狙いがあるのかを考えてどんな戦略を取るのか決めていただけたらと思います。
また最後になりますが、私が読んでよかったと思える投資初心者向けの書籍をこちらのページにまとめてありますので、ご一読していただけましたら嬉しいです。
今回は以上になります。もしこの記事が皆様のご参考になれば幸いです。
以上です。それではまた。