皆様こんにちは。リラ吉です。
2021/02/27にBerkshire Hathaway Letters to Shareholders、通称「バフェットからの手紙」の2021年版が公開されました。
全文はこちらになります。
16ページにも及ぶ手紙となっていますが、一部を抜粋し、まとめてみたところ下記のような内容になっていました(あまりに長いので本当に一部です)
目次
要約
バークシャーの利益
・バークシャー・ハサウェイは2020年に425億ドルを稼いだ(営業利益219億ドル、キャピタルゲインによる実現利益49億ドル、未実現利益267億ドル、一部の子会社や関連事業の評価減による損失110億ドル)
・損失110億ドルの多くはプレシジョン・キャストパーツ(PCC)が原因
コングロマリット
・バークシャーはしばしばコングロマリットと呼ばれている。コングロマリットは一般的に事業全体を買い取ることだが、これには問題があり、取引に飢えているコングロマリットは、重要かつ永続的な競争力を欠いた、あまり良くない企業に焦点を当てなければならなくなった。それは釣りをするには良い池ではなかった
・チャーリー氏と私(バフェット氏)のコングロマリットは、経済的に優れた多様な事業のすべてまたは一部を所有することを望んでいる。企業の永続的な競争力、経営陣の能力や性格、価格に基づいて、最も理にかなっていると思われるものに資本を投入していく
バークシャーの価値の大部分
・バークシャーの価値の大部分は4つの事業。最大の価値を持つのは、53年間にわたって中核を担ってきた損害保険事業
・2番目と3番目に価値のある資産はアメリカ最大の鉄道会社であるBNSFの株式を100%保有し、Appleの株式を5.4%保有しているということ
・4位はバークシャー・ハサウェイ・エナジーの91%の株式。これは非常に珍しい公益事業で、21年間の保有期間中に年間収益が1億2200万ドルから34億ドルに成長した
自社株買い
・バークシャーは247億ドルの自社株買いをした。これは80,998株に相当
・自社株買いによって所有権を5.2%増加させた
・アメリカのCEOは株価が暴落した時よりも上昇した時の方が自社株買いに多くの資金を割いているという恥ずかしい記録を持っている。私たちのアプローチはまさにその逆である
・バークシャーは年末以降より多くの株式を買い戻しており、今後さらに株式数を減らす可能性が高い
・バークシャーの株主は間接的に2018年7月の時点よりもApple社の資産と将来の収益の10%を多く所有している
・Appleも同様に自社株買いの意向を公言している。自社株買いが行われると、バークシャーの株主はAppleへの間接的な所有権も増加することになる
15の大きな投資先
・15件の大きな投資先をリストアップした。15社は下記のリスト
- AbbVie
- American Express
- Apple
- Bank of America
- Bank of New York Mellon
- BYD Co. Ltd.
- Charter Communications
- Chevron
- Coca-Cola
- General Motors
- 伊藤忠商事
- Merck & Co.
- Moody’s
- U.S. Bancorp
- Verizon
今後
・アメリカの経済発展の進歩はゆっくりとしたもので、むらがあり、しばしば落胆することもあった。しかし、我々は前進してきたし、今後も前進を続けるだろう。私たちの揺るぎない結論は 「アメリカ(が負けること)に賭けてはいけない(‘Never Bet Against America’)」ということ
・何十年にもわたって経営を続けてきてもチャーリー氏と私は結果を約束することができない。しかし、私たちは皆さんをパートナーとして扱うことを誓う。そして、私たちの後継者も同様である
・BNSFとBHEは、今後何十年にもわたって大規模な設備投資を必要とするだろう。良いニュースはどちらも投資に対して適切なリターンが得られる可能性が高い
・今年の年次総会はロサンゼルスで開催
感想
この中でも3番目に価値のある資産が「Appleの株式を5.4%保有していること」と言っているあたりバフェット氏のApple社への信頼度の高さわかりますね。
リラ子の書いた「バフェットの財務諸表を読む力」についての記事にも書かれていましたが、
バフェット氏は「永続的競争優位性」が投資する上での重要なポイントであるのでApple社は「永続的競争優位性が特にある企業」と判断しているということでしょう。
またアメリカ(が負けること)に賭けてはいけない(‘Never Bet Against America’)の言葉は以前も言っていましたが、世界的に見ても米国株が今後も伸びるということへの自信の表れでしょう。
いくつかのニュースサイトがバフェトの手紙について記事を出していましたが、見出しに‘Never Bet Against America’という言葉を使っているところが多かったです。
そして年末以降、自社株買いを進めており、今後も行う可能性が高いと話しております。
その為、自社株買いによる株価の上昇が期待できるかもしれません。
最後に
以上が2021年バフェットからの手紙の一部の内容、感想になりますが、16ページにも及ぶ手紙となっていますので、すべてを書けたわけではありません。
また、私の翻訳能力では上手く訳せなかった部分もございますが、この記事が皆様の参考になりましたら幸いです。
以上です。それではまた。
リラ吉
追記
先日、本ブログの管理者の一人のリラ子が「バフェットの財務諸表を読む力」についての記事を投稿いたしました。そちらも読んでいただけましたら幸いです。